VideoMark の仕様

Web VideoMark の計測機能や制御機能などは各動画配信サービスごとに対応する実装をしており、各サービスによって対応する機能や、計測方法が異なる場合があります。

対応サービスリスト

サービス名 QoE 計算 ビットレート制限 モバイル 制限事項
ABEMA × × 生放送以外のビデオ視聴時の QoE 計測は未対応です
Amazon Prime Video × △ (PC 版) 動画の解像度制限のみ対応しています。ビットレート制限値は無視されます。
dTV × × △ (PC 版)
FOD × × △ (PC 版) (モバイルのみ) 動画の左上に重ねて表示する計測値の表示には未対応です
Netflix × ×
NHK オンデマンド × × △ (PC 版)
TVer × △ (PC 版)
TWILIGHT CONCERT × ×
YouTube
YouTube (mobile) × ビットレート制御、QoE 推定精度などに制限があります
ニコニコ動画 × △ (PC 版) ビットレート制限は、動画の解像度ごとの典型的ビットレート値を基準とします
ニコニコ動画 (sp) × × × SP サイトでの計測には未対応です
ニコニコ生放送 × △ (PC 版) ビットレート制限は、動画の解像度ごとの典型的ビットレート値を基準とします

○: 対応、×: 非対応、△: 部分的対応

制限事項

  • 視聴途中のビットレート、スループット、解像度などの変動を履歴で確認できない
    • 使用データ容量の削減のため、計測したデータ全てを拡張機能に保持することはしていません。そのため、ビットレート、解像度、フレームレートなどの変動履歴は動画視聴中のオーバーレイ表示では確認できますが、視聴終了後の履歴画面では確認できません。
    • これについては将来仕様を変更し、履歴表示を可能にすることも検討しています。
  • スループットや応答時間などを計測しているのに履歴で確認できない
    • 申し訳ありませんが 2020/11 現在では計測時のスループットや応答時間を拡張機能のデータとして保持し、計測結果画面に表示する機能は未実装となっております。
  • 通信量が少なく計測される
    • Web VideoMark で計測する「通信量」は動画配信サービスで動画ページを再生したときの総通信量より低い値で計測されます。動画ファイルのダウンロードによる通信量だけを計測しており、その他のファイルの通信量は換算されません。また、ページ読み込みと同時にダウンロードする動画ファイルについては一部計測対象外となる場合があります。
  • 体感品質 (QoE) の推定結果が正しくないように感じる
    • Web VideoMark では動画視聴時の解像度、ビットレート、フレームレート、一時停止時間などに基づいて、効率的に体感品質値を推定しています。但し、動画の種類 (静止画・アニメ・実写など) によるビットレートの違いや、一部のコーデックによる品質の違い、あるいは実際に閲覧するディスプレイの品質や物理的なサイズなどは十分に考慮できていないケースがあり、人間が実際に体感する品質の評価とはずれが生じることがあります。
    • また、上記「対応サービスリスト」に記載の通り、再生時の正確なビットレートの取得に対応できていないサービスなどでは正確な計算が出来ず、推定誤差が大きくなります。

ブラウザー間の違いや制限事項

ブラウザー用の拡張機能 Web VideoMark は可能な限り多くのブラウザーで同一の機能・動作となるよう努めていますが、ブラウザーにより動作に違いや制限事項が生じる場合があります。

ブラウザー 特記事項・制限事項
Chrome 特になし。
但し、Chrome は Proxy 情報や DNS 名前解決の API をサポートしていないため、Firefox での計測時に比べ、取得される情報に欠落が生じる可能性があります。
Brave、Edge、Vivaldi Chromium ベースの各ブラウザーでも Chrome と同様に動作します。今のところ Chrome 以外のブラウザーであることによる制限事項は見つかっていません。
Firefox (PC) 特になし

分析処理

地域と ISP の推定

利用者の地域や ISP はアクセス元の IP アドレス (の一部) から逆引きすることで推定しています。IP アドレスからの逆引きには MaxMind 社の提供する GeoIP2 データベース を利用しています。このデータベースは定期的に更新するようにしていますが、必ずしも正確な推定ができるわけではなく、ISP 名称なども正しいサービス名で分類されない場合がある点についてはご留意ください。